表の枠線を非表示にするために、前回の記事、
では、epubファイルをzipに戻して、それを展開してから編集してみました。
とりあえず、それでうまくいったのですが、その後、Sigilというepubファイル編集ソフトがあることを知ったので、今回はこれを利用して同じことをしてみました。
Sigilのインストールや使い方については、
をご覧ください。詳しくて、とてもわかりやすいサイトです。
このサイトの記事を読むと、Sigilで電子書籍を作成することもできるようです。ただ、今回は表の枠線の消し方だけを取り上げます。
Sigilを起動する
Sigilを起動すると、次のような画面が現れます。
左のペインがブックブラウザー、真ん中がXHTMLファイル、右側がそのファイルのプレビューとなっています。
どうやら左側に本についてのファイルがまとめられているようです。
今は、TextフォルダのSection0001.xhtmlというファイルが真ん中のペインで開いています。そしてそのファイルが右側のプレビューで表示されています。
XHTMLというのはよく知らないのですが、どうもHTMLを拡張したもののようです。真ん中のXHTMLのソースを見ると、ほとんどHTMLと変わりませんね。
ここでは試しに、<body></body>の間に、赤枠のように記述してみました。すると右側のように表示されました。
つまり、真ん中のペインにHTMLを直接書いていくと、一冊の本が書けるということです。
こんなふうにして電子書籍を作ることもできそうです。でも、章と本文だけの簡単なものならともかく、ルビとか脚注とかがあると面倒そうです。
今回の目的は表の枠線を消すことだけですので、それだけにしておきましょう。
Sigilでepubファイルを開く
Sigilの「ファイル > 開く」でもいいですし、またepubファイルをSigilのアイコンに重ねてもかまいません。Romancerで作成したepubファイルをSigilで開きます。
僕のファイルの場合は、次のようになりました。
左側のペインには、book_00**.xhtmlというのが大量にあります。これは元のWord原稿で「改ページ」をしたためです。こんなふうにページごとにファイルが分けられるようです。
book_0055.xthmlをダブルクリックすると、真ん中のペインにソースが表示されます。表の部分(赤枠)は単にtableタグで示されています。
これは電子書籍では、
となった部分です。この枠線を消したいのです。
CSSを書き換える
左ペインのブックブラウザーの下の方を見ると、Stylesというフォルダがあります。この中にCSSファイルがありそうです。
ebook_style.cssというのがありました。これが目当てのものでしょう。ダブルクリックして真ん中のペインに表示します。
それから、下の検索窓にtableを入れて探します。
矢印のところがハイライトされました。すぐ下にtable、th、tdなどがあります。
前回やったのと同じく、「/*」の直前に
border:none;
}
を入れて枠線を消してみましょう。CSSでは後の指示が優先されますので、これで直前の指示が打ち消されます。
と、こんなふうに入れます。
これを保存して、Kindle Previerで見てみると、
ときれいに枠線が消えています。めでたし、めでたし。
ただ、この仕方ではepubファイルにあるすべての表の枠線が消えます。それでよければいいのですが、表ごとに調整したい場合は、HTMLやCSSをさらにいじらなければならないでしょう。
まとめ
Sigilでepubファイルを修正するのもそれほど難しくなさそうです。詳しくなれば、ほかにもいろいろ細かく変えることができるかもしれません。
機会があれば、注の表示方式も変えられるかを試してみたいと思います。